基本定義

エントリーとは、証券取引所への新規上場申請を行う意思表示の手続きであり、正式な上場申請に先立って主幹事証券会社が取引所に対して「上場申請エントリーシート」を提出することを指す。

手続きの概要

提出者 主幹事証券会社
提出先 東京証券取引所
(日本取引所自主規制法人 上場審査部)
提出方法 電子メール
提出期限 上場申請予定日の2週間前まで

エントリーシートの主な記載事項

1
申請会社名(商号)
2
主幹事証券会社の連絡先
3
希望する上場スケジュール
上場申請日、上場承認希望日、上場日
4
申請予定市場区分
プライム/スタンダード/グロース
5
上場時ファイナンスの概要

上場申請前の手続きフロー

エントリーは上場申請に至る手続きの中で以下の位置づけとなる。

事前相談
随時(任意)
主幹事証券会社による引受審査
約6ヶ月
エントリー
申請2週間前まで
事前確認
申請1週間前まで
上場申請(正式申請)
定時株主総会終了後
取引所審査
2〜3ヶ月
上場承認
上場日
承認から約1ヶ月後

関連する手続きとの違い

事前相談

上場準備段階において、関係会社整理や管理体制の構築など重要事項について、主幹事証券会社を通じて取引所に相談する手続き。エントリーよりも早い段階で任意に実施される。

事前確認

エントリー後、上場申請の1週間前までに実施。主幹事証券会社が取引所審査担当者に公開指導・引受審査の内容を報告し、審査日程を調整する。申請会社は関与しない。

予備申請

上場申請直前事業年度末から遡って3ヶ月前の日以降に行える制度。審査を前倒しで開始でき、上場時期の集中を緩和できる。正式申請は定時株主総会終了後。

実務上のポイント

  • エントリーは主幹事証券会社が行うため、申請会社が直接対応することはないが、希望スケジュールの調整は事前に十分協議しておく必要がある
  • エントリー時点では申請書類(Ⅰの部、Ⅱの部等)のドラフトが概ね完成している必要がある
  • 3月決算会社の上場が集中する時期(12月)は、取引所の審査リソースの関係でスケジュール調整が難しくなる場合がある
  • エントリー後のスケジュール変更は、主幹事証券会社を通じて取引所と再調整が必要
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執筆者

石塚 康一

Koichi Ishizuka

株式会社プライムコンサルティング 代表取締役/公認会計士

北海道大学農学部を卒業後、監査法人トーマツ 旧トータルサービス事業部入所。IPO監査に一貫して従事し、その後、野村證券投資銀行部門へ転職。公開引受部・法人営業部門にて、IPOアドバイザリーや、IPO準備企業の発掘、オファリングの支援等を行う。2024年、株式会社プライムコンサルティングを創業し、独立した立場からIPOの伴走を行う。

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