グロース市場特設ページ、掲載申請していますか? ― 申請方法と現状を整理

2026年2月開設、620社中まだ104社のみ。申請方法について


この記事でわかること

  • グロース市場特設ページの掲載状況(2026年2月時点)がわかる
  • 掲載申請の具体的な手順とスケジュールがわかる
  • 申請にあたっての実務上の注意点がわかる

1. 特設ページの掲載状況 ― 620社中104社

2026年2月6日、東証はJPxData Portal上に「グロース市場特設ページ」を開設しました。高い成長を目指すグロース上場企業の「事業計画及び成長可能性に関する事項」の開示を一覧化し、投資家への情報発信を後押しする施策です。

開設時点での掲載状況を確認すると、グロース市場上場企業約620社のうち、掲載されているのは104社にとどまっています。掲載率は約17%です。

図表 01
グロース市場特設ページ 掲載状況(26年2月6日時点)
17%掲載率
104
掲載済み
516
未掲載
2026年2月6日時点。グロース市場上場企業約620社を対象に、JPxData Portal特設ページへの掲載有無を集計。

(あまり意味ないかもしれませんが)業種別に見てみると、掲載企業は情報・通信業(46社)とサービス業(37社)で全体の約8割を占めています。これはグロース市場全体の業種構成を反映したものですが、裏を返せば、それ以外の業種ではほとんど掲載が進んでいない状況です。

この特設ページは企業側の申請制です。申請していなければ掲載されません。制度の存在自体を把握していない、あるいは手続きが不明で対応できていないケースも少なくないのではないでしょうか。

参考: グロース市場特設ページ(JPxData Portal)


2. 掲載申請の手順

とりあえずTargetのページを見ましょう!
とりあえずTargetのページを見ましょう!

JPXが公表している資料をもとに、申請の流れを整理します。

対象企業は、2025年9月26日に公表された「『高い成長を目指した経営』の実現に向けた対応のお願い」を踏まえた対応を進めているグロース上場企業です。具体的には、成長状況・市場評価の分析や、成長戦略・開示のアップデートを行っていることが前提となりますが、従前からこれらの取組みを実施している場合は、改めて開示を更新する必要はありません

申請方法は、Targetの上場会社向け通知(2026年1月13日付)に掲載されている申請フォームから行います。とりあえず、Targetに行きましょう。

スケジュールは、毎月20日までに申請すると翌月初から掲載されますので、2月の現時点ではあと11日ですね!

その他、あまり意味ないかもしれないですが、実務上知っておくべきポイントを整理します。

(1)掲載に当たって審査はない

― 申請にあたって東証による審査は行われません。上記の取組みを行っていることを自己確認のうえ、申請する形式です。

(2)一度の申請で継続掲載

― 申請後は、掲載削除申請を行わない限り継続的に掲載されます。TDnetで「事業計画及び成長可能性に関する事項」の開示を更新した場合、翌営業日に特設ページにも自動反映されるため、再度の申請は不要です。

(3)掲載される資料

― 掲載企業が直近1年以内にTDnetで開示した「事業計画及び成長可能性に関する事項(公開項目が「事業計画及び成長可能性に関する事項グロース市場)」として開示された資料)が掲載対象です。

(4)英語版も同時開設

― 海外投資家向けに英語版の特設ページもあわせて開設されています。TDnetで英文資料を開示している場合は追加申請不要で英語版にも掲載されます。英文開示を行っていない場合は、英語版ページでは企業名が表示されません。

(5)取り下げも可能

― 掲載を取り下げたい場合は、同じ申請フォームから掲載削除申請を行えます。

参考: グロース市場特設ページの開設について(PDF)


3. 申請を検討すべき理由

IRに「積極的に」取り組む企業のサポートをしていく旨を開示
IRに「積極的に」取り組む企業のサポートをしていく旨を開示

「審査がないなら形式的な意味しかないのでは」と思われるかもしれません。しかし、掲載・非掲載が投資家から見える以上、掲載していないこと自体がネガティブなシグナルになり得る点は意識しておく必要があります。

特に、2030年の上場維持基準引き上げを控え、東証がグロース上場企業に「高い成長を目指した経営」を強く求めている文脈を踏まえると、特設ページへの掲載は成長に向けた情報発信への積極性を示す手段の一つといえます。

申請自体に審査はなく、手続きも申請フォームからの送信のみです。すでに成長可能性開示を適切に行っている企業であれば、追加の作業負担はほとんどありません。まだ申請していない企業の担当者の方は、次回の申請期限毎月20日)を意識して対応を検討されてはいかがでしょうか。

参考: グロース市場の機能発揮に向けた対応


参考リンク一覧

東京証券取引所・日本取引所グループ


本記事は、グロース市場上場企業の実務担当者向けに、特設ページの掲載申請手続きを整理したものです。記載内容は公表資料に基づいていますが、詳細は東証の一次資料をご確認ください。

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執筆者

石塚 康一

Koichi Ishizuka

株式会社プライムコンサルティング 代表取締役/公認会計士

北海道大学農学部を卒業後、監査法人トーマツ 旧トータルサービス事業部入所。IPO監査に一貫して従事し、その後、野村證券投資銀行部門へ転職。公開引受部・法人営業部門にて、IPOアドバイザリーや、IPO準備企業の発掘、オファリングの支援等を行う。2024年、株式会社プライムコンサルティングを創業し、独立した立場からIPOの伴走を行う。

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