JPX総研、「JPXスタートアップ急成長100指数」を3月9日から配信開始

2026年2月13日、JPX総研は「JPXスタートアップ急成長100指数(JPX Startup 100)」の算出要領と構成銘柄を正式に公表しました。同指数は2026年3月9日からリアルタイム(1秒間隔)で配信が開始されます。

2025年12月12日に骨子が公表されていた同指数について、今回、銘柄選定基準の詳細や初期構成銘柄100社が確定した形です。

この記事でわかること

  • 「JPXスタートアップ急成長100指数」が2026年3月9日から配信開始
  • 売上高成長率・時価総額成長率の2指標で高成長100社を選定
  • 構成銘柄100社の市場別・業種別の内訳

指数の概要

項目 内容
名称 JPXスタートアップ急成長100指数
コンセプト 日本を代表する高成長スタートアップ企業で構成される指数
構成銘柄数 100銘柄
算出方法 浮動株時価総額加重型
基準日・基準値 2022年7月28日・1,000ポイント
配信開始 2026年3月9日(リアルタイム・1秒間隔)
配当込み指数 あり(終値のみ算出)
定期入替 毎年1回(7月最終営業日)

銘柄選定の仕組み

銘柄選定基準
銘柄選定基準

構成銘柄の選定は、以下のステップで行われます。

(1)母集団

東証グロース市場の上場銘柄に加え、グロース市場からプライム市場スタンダード市場へ市場変更後5年以内の銘柄が対象です。ただし、整理銘柄・特別注意銘柄は除外され、平均上場時価総額100億円以上であることが条件となります。

(2)成長性基準(2つのルートで抽出)

①売上高成長率基準: 当期の売上高が前期比20%以上増加している銘柄を抽出します。既存の構成銘柄については、バッファルールとして前期比10%以上に緩和されます。

②時価総額成長率基準: 東証グロース市場250指数を参照指数とし、直近1年間または6か月間の時価総額成長率が参照指数を100%以上上回る銘柄を抽出します。既存銘柄には50%以上のバッファルールが適用されます。

(3)最終選定

上記いずれかの基準を満たした銘柄のうち、平均上場時価総額の大きい順に100銘柄が選定されます。

ウエイト上限として、新規組入れ銘柄は5%、継続銘柄は30%のキャップ調整係数が設定されています。

構成銘柄の概況(2026年2月13日時点)

市場別の内訳

初期構成銘柄100社の市場別内訳は以下のとおりです。グロース市場の銘柄が中心ですが、プライム市場へ市場変更済みの銘柄も約4割を占めています。

市場 銘柄数
グロース 62
プライム 37
スタンダード 1

業種別の内訳

業種別では、情報・通信業が46銘柄と約半数を占め、サービス業(23銘柄)と合わせると全体の約7割に達します。SaaS、AI、DXなどテクノロジー関連の高成長企業が多く選定されている構成です。

業種 銘柄数
情報・通信業 46
サービス業 23
不動産業 9
医薬品 7
小売業 3
保険業 2
証券・商品先物取引業 2
精密機器 2
その他(6業種) 6

構成銘柄一覧

構成銘柄一覧(全100銘柄)― クリックで折りたたむ
# コード 銘柄 市場 業種
1 2980 SREホールディングス P 不動産業
2 2986 LAホールディングス G 不動産業
3 2998 クリアル G 不動産業
4 3133 海帆 G 小売業
5 3182 オイシックス・ラ・大地 P 小売業
6 3479 ティーケーピー G 不動産業
7 3482 ロードスターキャピタル P 不動産業
8 3491 GA technologies G 不動産業
9 3496 アズーム P 不動産業
10 3498 霞ヶ関キャピタル P 不動産業
11 3692 FFRIセキュリティ G 情報・通信業
12 3697 SHIFT P 情報・通信業
13 3915 テラスカイ P 情報・通信業
14 3923 ラクス P 情報・通信業
15 3984 ユーザーローカル P 情報・通信業
16 3989 シェアリングテクノロジー G 情報・通信業
17 3993 PKSHA Technology P 情報・通信業
18 3994 マネーフォワード P 情報・通信業
19 4051 GMOフィナンシャルゲート P 情報・通信業
20 4058 トヨクモ G 情報・通信業
21 4071 プラスアルファ・コンサルティング P 情報・通信業
22 4165 プレイド G 情報・通信業
23 4180 Appier Group P 情報・通信業
24 4194 ビジョナル P 情報・通信業
25 4259 エクサウィザーズ G 情報・通信業
26 4371 コアコンセプト・テクノロジー G 情報・通信業
27 4375 セーフィー G 情報・通信業
28 4377 ワンキャリア G 情報・通信業
29 4384 ラクスル P 情報・通信業
30 4393 バンク・オブ・イノベーション G 情報・通信業
31 4413 ボードルア P 情報・通信業
32 4417 グローバルセキュリティエキスパート G 情報・通信業
33 4419 Finatextホールディングス G 情報・通信業
34 4431 スマレジ G 情報・通信業
35 4443 Sansan P 情報・通信業
36 4449 ギフティ P 情報・通信業
37 4475 HENNGE G 情報・通信業
38 4477 BASE G 情報・通信業
39 4478 フリー G 情報・通信業
40 4480 メドレー P 情報・通信業
41 4483 JMDC P 情報・通信業
42 4563 アンジェス G 医薬品
43 4565 ネクセラファーマ P 医薬品
44 4575 キャンバス G 医薬品
45 4592 サンバイオ G 医薬品
46 4593 ヘリオス G 医薬品
47 4894 クオリプス G 医薬品
48 5027 AnyMind Group G 情報・通信業
49 5032 ANYCOLOR P 情報・通信業
50 5038 eWeLL G 情報・通信業
51 5139 オープンワーク G 情報・通信業
52 5243 note G 情報・通信業
53 5246 ELEMENTS G 情報・通信業
54 5253 カバー G 情報・通信業
55 5254 Arent G 情報・通信業
56 5592 くすりの窓口 G 情報・通信業
57 5842 インテグラル G 証券・商品先物取引業
58 6027 弁護士ドットコム P サービス業
59 6030 アドベンチャー G サービス業
60 6196 ストライク P サービス業
61 6200 インソース P サービス業
62 6532 ベイカレント P サービス業
63 6544 ジャパンエレベーターサービスホールディングス P サービス業
64 6562 ジーニー G サービス業
65 7033 マネジメントソリューションズ P サービス業
66 7047 ポート G サービス業
67 7059 コプロ・ホールディングス P サービス業
68 7095 Macbee Planet P サービス業
69 7157 ライフネット生命保険 P 保険業
70 7172 ジャパンインベストメントアドバイザー P 証券・商品先物取引業
71 7352 TWOSTONE&Sons G サービス業
72 7373 アイドマ・ホールディングス G サービス業
73 7388 FPパートナー P 保険業
74 7685 BuySell Technologies G 卸売業
75 7806 MTG G その他製品
76 8789 フィンテック グローバル S その他金融業
77 9158 シーユーシー G サービス業
78 9166 GENDA G サービス業
79 9168 ライズ・コンサルティング・グループ G サービス業
80 9211 エフ・コード G サービス業
81 9279 ギフトホールディングス P 小売業
82 9338 INFORICH G サービス業
83 9348 ispace G サービス業
84 9467 アルファポリス G 情報・通信業
85 9519 レノバ P 電気・ガス業
86 9552 クオンツ総研ホールディングス P サービス業
87 9556 INTLOOP G サービス業
88 135A VRAIN Solution G 情報・通信業
89 147A ソラコム G 情報・通信業
90 166A タスキホールディングス G 不動産業
91 215A タイミー G サービス業
92 218A Liberaware G 精密機器
93 219A Heartseed G 医薬品
94 247A Aiロボティクス G 化学
95 278A Terra Drone G 精密機器
96 290A Synspective G 情報・通信業
97 299A クラシル G サービス業
98 336A ダイナミックマッププラットフォーム G 情報・通信業
99 341A トヨコー G 建設業
100 464A QPSホールディングス G 情報・通信業

出所:JPX総研「JPXスタートアップ急成長100指数構成銘柄一覧」(2026年2月13日公表)より作成。市場欄のP=プライム、G=グロース、S=スタンダード。

主な構成銘柄

時価総額上位のプライム市場銘柄として、ベイカレント(6532)、SHIFT(3697)、ラクス(3923)、マネーフォワード(3994)、ビジョナル(4194)などが名を連ねています。

グロース市場からは、フリー(4478)、カバー(5254)、タイミー(215A)、Terra Drone(278A)、ispace(9348)など、近年のIPOで注目を集めた銘柄が多数選定されています。

グロース市場改革との関係

本指数は、東証が推進する「グロース市場改革」の一環として位置づけられています。2025年12月の骨子公表時には、ETF等の連動商品への投資を通じた「成長を意識した経営の推進」と「成長企業への投資拡大の好循環」を目指すことが示されていました。

グロース市場の上場維持基準見直しや、特設ページの開設といった一連の施策と併せて、新興企業の成長をベンチマーク化する取り組みといえます。

東証がグロース市場「特設ページ」を開設 ― 成長企業の"見える化"は何を変えるか
2026年2月6日、東京証券取引所(以下「東証」)は、JPX総研が提供する「JPxData Portal」上に「グロース市場特設ページ」を開設しました。東証によるグロース市場の支援の一環ですが、どのような内容なのかを簡単に解説します。
2026/02/08 | IPO・スタートアップ市場

出典・関連リンク

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執筆者

石塚 康一

Koichi Ishizuka

株式会社プライムコンサルティング 代表取締役/公認会計士

北海道大学農学部を卒業後、監査法人トーマツ 旧トータルサービス事業部入所。IPO監査に一貫して従事し、その後、野村證券投資銀行部門へ転職。公開引受部・法人営業部門にて、IPOアドバイザリーや、IPO準備企業の発掘、オファリングの支援等を行う。2024年、株式会社プライムコンサルティングを創業し、独立した立場からIPOの伴走を行う。

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